
オリジナルオフィス家具ブランド「Tesera」を手がける三谷産業様のライブオフィス開設にあたり、トキハ産業は技術でサポート。ライブオフィスのコンセプトをかたちにする、技術提供ODMを行いました。今回は理想のライブオフィスづくりに向けて、トキハ産業が取り組んだ事例として紹介します。
「Tesera」とライブオフィスプロジェクト

三谷産業様は、北陸・首都圏・ベトナムを拠点に、化学品や情報システム、樹脂・エレクトロニクス、空調・住宅設備など幅広い分野で活躍されている総合商社です。「Tesera」は三谷産業様が手がける商品ブランドのひとつで、洗練されたデザインと可変性が特徴のオフィス家具。モジュールに合わせたフレームと天板で構成され、必要に応じて連結や拡張が可能。臨機応変にレイアウトを変えられるので、チーム編成やワークエリアの組み換えなど、活発に変容しながら進化・成長を目指す企業に広く支持されています。
今回ご相談いただいたのは、三谷産業様の東京本社ライブオフィスプロジェクトにおけるオフィス家具についてです。三谷産業様では、社員の創造性がより刺激され、モチベーションの高まるオフィス環境を目指し、部署の垣根を超えた偶発的な出会いやコミュニケーションを生み出す空間を計画。Teseraのデザインや思想をベースに、ライブオフィス専用の家具を新たに製作することになりました。
プロジェクトの始動にあたり、トキハ産業では技術提供型ODMとして参画。以前より、Tesera商品の開発に携わり、その中で培ったトキハ産業の加工技術や品質に信頼をお寄せいただき、新たなオフィス空間に配置するデスクや棚を理想通りに実現する技術の担い手として、ご依頼いただきました。
理想のライブオフィス、トキハ産業に求められたこと
三谷産業様が描く、ライブオフィスコンセプト
三谷産業様が描いたのは、躍動感と落ち着きが両立する、回遊性のあるオフィス空間。複数の部署が同居するフロアで、部署のまとまりを保ちつつも個やチームの柔軟性を重視し、同時に自然発生的交わりを促す空間でした。フロア中央にミーティングや休憩に活用できるコミュニケーションエリアを設け、部署のデスクはチームごとのフリーアドレス制。室内インテリアと融合し、多様なデスク形状・棚で構成されたオフィス空間が計画されました。
トキハ産業に求められたのは、デザインされた家具をどう具現化するか。理想を形にするための知恵と技術でした。大事にされたのは、「Teseraブランドとしてのデザイン性」と「用途や目的をとらえた機能性」、「調和と空間統一性」。オフィスとしての機能を備えると同時に来客を招く場でもあるので、魅せる場としての力も重視されました。
デザイン性と機能性、空間統一性を調和させる
Teseraのオフィス家具は、スチール製のフレームと木質の天板・棚板で構成されたモジュール家具です。トキハ産業は商品開発時から天板・棚板の製造を担っていますが、今回のプロジェクトは、デザインに合わせて海外で別注されたスチールフレームにフィットする天板・棚板を製作するというもの。通常とは違った技術や視点が求められました。
課題となったのは、先行して製作されたフレーム精度のばらつき。通常のつくりでは納まらず、それを踏まえた調整が必要でした。そこで求められたのが、そのばらつきを天板・棚板側で吸収して段差や浮きが目立たないようにし、モジュール家具としての汎用性を保つこと。同時に、ライブオフィスとしてのデザイン性や機能性、空間統一性も重視されました。
その実現には、スチールと木工という異素材の組み合わせに精通し、寸法追い込みや小口処理といった技術面から現場での施工性まで、トータルで捉える視点が不可欠。多様なODM・OEMで培ってきたトキハ産業のスキルが生かされることになりました。
技術提供ODMのプロセス
意図を汲みながら、かたちにするために
今回の技術提供ODMにあたり大事にしたのは、デザインの意図を読み取り、狙いどおりの形にすること。どうすれば実現できるのかを見極め、的確な答えを探ることが対応の鍵になりました。
まずは実測を行い、スチールのばらつきやオフィスの床条件をつぶさに把握。何を基準にどこで許容差を吸収するかを同時に検討しながら進めました。続いて、天板・棚板の「逃げ」や「厚み」を模索。汎用性のある、現場で成立する仕様を検証しました。
その後、モックアップ製作を行い、実際の納まりや見え方を確認。スチールフレームとの納まりや寸法精度、見え方、施工性、組み込みの精度を重点的に確認しながら必要な修正を重ね、最終仕様を決定。工場での製造へと進みました。
成功の鍵は、豊富な経験とチームの連携
限られた納期の中で、条件整理から仕様検討、モックアップ製作・製造までがスムーズに行われたのは、豊富な経験と、営業や技術者、製造担当などの連携によるものです。
トキハ産業では、顧客打ち合わせの段階から全体マネジメントを担う営業に加えて技術者も同行。初期段階から技術視点で対話できるようにしています。また、社内の設計・製造の連携が確立しているので、スムーズな生産移行が可能。それぞれのプロフェッショナルたちが常に連携しながら動ける体制は、確実で的確、スピーディな納品につながっています。
完成したライブオフィス空間とブランディング成果


ライブオフィスは、約2年の歳月をかけて完成しました。300坪ほどの広さがあるオフィスフロアは、洗練されていて全体に統一感があり、ゆったりとした佇まい。フロア中央のコミュニケーションエリア周りには、多様なレイアウトのデスクが配置されました。働いている社員の皆さんにとってもモチベーションの上がる、「会社に来たくなる」オフィス空間になっています。
また、ライブオフィスにはTeseraの導入を検討されているお客様も多く来訪されています。社員の皆さんの動きや働く様子をご覧になって、導入を決める企業様も多いそうです。ライブオフィスとして、着実にその機能を果たしています。
オフィスにODM家具を導入するメリット
近年、ライブオフィスはオフィス什器メーカーのみならず、IT企業やデザイン事務所、スタートアップなど、多様な業界にも広まりを見せています。
出社とリモートを織り交ぜたハイブリッドワークが定着するなか、ライブオフィスとして「会社に来たくなる」環境を整え、外部の人にも社員の働く姿を見せることは、採用の促進や企業のブランディングにもつながっているようです。
一方、ライブオフィスは「働く」「見せる」「伝える」機能が同時に求められることから、既製品だけでは思うようなオフィス空間の実現が難しいこともあり、一定のカスタマイズが必要になってきます。実現したい空間のコンセプトが明確な場合、オフィス家具の設計・開発から対応できるODMとの相性が良いはずです。また、今回のような特殊構造や明確なイメージをお持ちの場合には、空間コンセプトや仕様に応じた設計対応や技術提供が可能なODMでお役に立てます。
トキハ産業のODMは、求める使い勝手や仕様に合わせた「開発」から、理想のかたちを現実に落とし込む「技術提供」まで、オフィスのニーズに合わせて柔軟に相談できるのが強みです。どんな空間にしたいか、どう使いたいか、イメージが明確であるほどODM導入の効果は大きくなります。
オフィス家具のODM・OEM開発ならお任せください
トキハ産業では、オフィス家具のODM・OEMで理想の空間・機能実現のお手伝いをしています。具体的なイメージが明確でなくても、お話を伺いながら、どんなお役に立てるのか、どのような点で課題を解決できるのかをご提案させていただきます。すでに設計が思い浮かんでいるなら、「こんなことできる?」というご相談も大歓迎です。素朴な疑問やご質問など、お気軽にお問い合わせください。